引退した身、”TVでも”の時間が増える。
スイッチを入れると、雛壇スタイルでの番組が目に飛びこんでくる。スタジオに雛壇を構え、お馴染みの解説者ともに雛壇芸人との名称得たタレントたちが神妙な顔つきで鎮座している。

その雛壇芸人達が、世界の難事に専門家顔負けの自説を披露。
自らの事前準備は当然ながらも、タレント事務所のスタフ達の苦労が功を奏している。
更に、もう一つの不思議がある。
7人ものアナウンサーが横並びでニュースを報じる。

アナウンサーがこうも多くては、出番の少ないアナウンサーが当然出てくる。そうした折には、アナウンサー同士の会話がさりげなく始まり、悪ふざけと思われるシーンを見かけることになる。
ある番組至ってはアナウンサー達全員が揃って、何を思ってか、手振り足振り豊かに踊り出した。

こうした番組を見せつけられるにつれ、BBCの報道番組を羨ましく思うのは、私一人では決してないだろう。
BBCは、ベテラン・アナウンサーが現地取材記者や専門家とのやり取りをビシバシとさばき、時には専門家をスタジオに呼び議論する。
こうしたアナウンサーは、ブロードキャスターと呼ばれ、自らの意見を自分の言葉で伝えていると言う。

その一方で、日本のニュース番組でのアナウンサーは原稿を読む役割が主とかを聞く。
日本のTV番組が、いつの時代からこうも幼くなったのか。
心ある視聴者、若者のTV離れが深刻となるのも仕方がないお瑣末さである。

この数ヶ月、世間を騒がしているタレントとアナウンサーのトラブルも、こうした土壌が遠因になっていないだろうかと、ふっと思ってしまう惨状である。
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